音楽と人.JP

  • TOP
  • 音楽と人
  • QLAP!
  • BEST STAGE

2月号「ROCK&FASHION」発売中

2012 年も残すところ1日。

みなさんにとって良い1年であったことを祈ってます。

そしてちょっとアップが遅くなりましたが、一昨日、2012 年の締めくくりであり、2013年の幕開けとなる最新号「ROCK&FASHION」が発売されました。

初期衝動を持ち続けるミュージシャンと、彼らにインスピレーションを受けるデザイナーは、お互いに求め合い、結びつくことでユースカルチャーを生んできました。そこでロックとファッションが生み出す新たな表現を、今を輝く両者の競演、そしてオリジナルであることを体現するレジェンドの声を通して伝える特集です。

表紙は若手人気バンド、THE BAWDIESのROYさん。60年の歴史を持つ英国老舗ブランド、FRED PERRYをまとったTHE BAWDIESのメンバーたちが、トラディショナルをベースにモッズ、スポーツ、カジュアルをミックスしたモダンスタイルを披露。その佇まいや最新アルバム『1-2-3』(1月16日)は、60-70年代の彼らのルーツを彷彿とさせる渾身作となっています。

また、ニューシングル”starrrrrrr”(1月23日)をリリースする[Champagne ]と、人気&実力を備えたyoshio kuboがエレクトロと融合するロックを、本誌連載でもお馴染みのOKAMOTO’SがCOLE HAANを着用してロックに潜むカジュアルを浮き彫りに。

日本人勢に加えて堂々の登場を果たしてくれたのは、初のソロアルバム『Lysandre』を完成させ、イヴ・サンローランのモデルにも抜擢された元GIRLSのクリストファー・オウエンス。今作のジャケットを手がけたライアン・マッギンレーとエディ・スリマンの圧倒的な写真とインタビューがなんと8ページ! この世界観をここまでのボリュームで堪能できるのは恐らく小誌だけなのでぜひ!

さてさて、時代ごとに変化しながら長い歴史を築いてるロックファッションにおいて、オリジネーターとして活躍するレジェンドを知ることはロックの基本でしょう。

というわけで、モッド・ファーザーと呼ばれ続けるPaul Wellerと、20年以上のキャリアから進化を遂げたThe Jon Spencer Blues Explosionにロック論を訊きました。

ひとえにロックと言っても、時代や捉え方によって全く異なる表現になります。

この特集で新たなロックの在り方を発見してもらえたら嬉しいです。

ロック&ファッションに続く、第二特集「音楽と映像の狭間で」では、音楽と映像の関係をテーマに優れた映像音楽と、音楽映像の新たな表現に迫っています。

まず、テレビドラマ「まほろ駅前番外地」(1月11日放送スタート)で、初めて劇中音楽を担当した坂本慎太郎さんと大根仁監督の対談を敢行。制作秘話から音楽と映像の融合の難しさ、それゆえに心がけてることまで教えてくれました。

交通事故で脳損傷を後遺したディジュリドゥ奏者GOMAの人生を追ったドキュメンタリー『フラッシュバックメモリーズ3D』(1月19日より公開)の松江哲明監督とGOMAの対談では、3Dと音楽の革新的な表現や、自らの音楽と人生を映画に残すことの意味を伺いました。

締めは作曲家の岩崎太整さんによるコラム「反射と映像音楽」。「優れた映像音楽」と「反射」の密接な関係を具体的な作品の論評を交えながら執筆くださいました。また音楽的観点から優れた映像音楽作品10本をセレクト。ここでは一部をご紹介します。

『ソーシャル・ネットワーク』

『ドライブ』

『007 スカイフォール』

『シェイムレス2 俺たちに恥はない』

『犬神家の一族』

特集に続いて、レギュラーページのご紹介を。

アーティストインタビューinnerviewには、でんぱ組.incが登場。メンバーの実体験をもとにした前山田健一さんによる壮大なドキュメントソングと、かせきさいだぁさんプロデュースによる豪華両A面シングル“W.W.D/冬へと走りだすお!”に込めた思いを訊きました。

CREATIVE NEWSでは、共作プロダクト(「琉球藍」)を手がける清永浩文さん(SOPHNET.)と藤井隆行さん(nonnative)と共に京都の藍染め職人、吉川慶一さんの工房を訪ね、一連の作業をレポート。岡本ユウジさん(CYDERHOUSE)と小林資幸(PHINGERIN)の対談、Coley Bron、Mike Perryのインタビューを実施。また、六本木ヒルズアリーナで開催されたスケート、BMX、ダンス、音楽を融合したG-SHOCK SHOCK THE WORLD 2012. IN JAPAN REAL TOUGHNESS TOKYO、PLAY!SNAP PARTY Vol.2 Supported by SevenStars[SNAP BOX]、森山大道写真展「Daido Moriyama white and vinegar」をレポートしました。

毎回制作されるコラボ・アイテムが話題のPARIYA CONNECTIONにはC.Eのスケートシングさんがゲスト出演。日本映画人には行定勲監督の最新作『つやのよる ある愛に関わった、女たちの物語』に出演する野波麻帆さん、シングル”世界は教室だけじゃない”をリリースする吉木りささんを最前ゼロゼロが大フィーチャー。スタイリスト、山口壮大さんがこだわりを持った職人を紹介する「こりしょう」では、土湯こけし工人の渡邊忠雄と、監修にコゲスンポコ社に参加していただくという、充実した連載ページとなっております。

バックカバーは、1月12日から開催される写真展「PHOTOGRAPHY」を記念して、本展のキュレーターを務めたケン・ミラーの取材、ウィリアム・エルグストン、スティブン・ショア、ナン・ゴールディン、マーティン・パー、テリー・リチャードソン、ライアン・マッギンレーの作品が登場しています。

というわけで、今月もぜひお手にとっていただけたら嬉しい限りです。

今年、EYESCREAMにとっては、創刊100号(8月1日発売)を迎えたり、「代官山アートストリート」というアート展や映画祭、音楽ライブを行うカルチャープロジェクトに参加させてもらうなど、大きな節目であり、新たなチャレンジの年だったと思います。

それは読者みなさまをはじめ、クリエイターの方々のご協力あってのことです。改めて心より深謝いたします。

また来年もどうぞよろしくお願いします。

内藤