夏フェスの季節に思うこと
2010.07.25
青木 優の「ゆうゆう白書ん大魔王をもう一度」
先日ひさびさにTVに出てきた。フジテレビ系列の『百識王』という深夜番組で、イノッチとジャニーズの若い子たちが世の中のさまざまな事柄を勉強するという内容だ。僕が出た回のテーマは<夏フェス>。番組では、たとえば嵐の中で行われた初回のフジロックだとか現地での楽しみ方など、いろいろな角度からフェスを紹介。こちらが思った以上にしっかり作られていることに好感が持てた。機会があれば観てください。フジテレビ、仙台放送、岩手めんこいテレビは7月27日の深夜(25時10分頃~かな)にOA。その後も各地域のネット局で放送予定です。
ただ、こんなふうにフェスについての何かがあるたびに思うのは、フェスに興味を持ってもらい、実際に行って楽しんだりしたあとには、ぜひともライヴハウスやコンサート会場に足を運んだり、面白かったアーティストのCDや音源、さらにはそのバンドのルーツにまで触れてもらいたいなということ。というのは、フェスは最高に楽しいお祭りだけど、あそこにあるものが音楽のすべてじゃないからである。たとえば出演アーティストだって日頃から頑張って音楽を作り、その作品を携えて日々のライヴを続けた日常の積み重ねがフェスにつながっているわけだ。だから思う。お客さんには「フェスで見れればいいや」「そん時だけ楽しめればOKじゃん」みたいなふうに落着させないでほしいのである。
非日常であるフェスの空間の感動を、日常に持ち帰ること。そしてそこから、あらためて音楽と付き合っていくこと。そんなふうにしていい円環が続いていけばいいなあ……と思ったりするのである、この季節になると。つくづく。 (青木 優)