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サマーソニック2010(初日)

こんにちは。

稲田です。

行って参りました、サマーソニック。

フジロックの直後だけに参加するたび思う事は、とにかく楽。

ビーチサンダルに短パン、Tシャツで最後まで通せるし、天気予報は二日とも晴れマークで、雨具もいらず。

特に今回は同行した友人が車を出してくれたので、行きも帰りもあっという間で、かなり快適に週末を過ごさせてもらいました。(Oさん、あざす!)

初日土曜日。

まず最初に観たのが矢沢永吉。

初っ端からかなり濃厚&最高潮でした。

実は自分にとって初の「永ちゃん体験」だったわけですが、もう畏れ入りましたとしか言いようが無い、凄まじい説得力でした。

ものすごい唄が巧い、声量が半端無い、アクションが派手でキメまくり。

スタンド横手から観てましたが、永ちゃんがすごく大きく見えたし、アリーナ最前列からスタンド最後列までを掌握する、そのパワーというか人間力はすごいなと。

“時間よ止まれ”を生で聴けたのは、いきなりの大収穫。

まさになう!と思わずツイートしてしまった。

続けてそのままマリンステージでNASを観て、それからぶらぶらとビーチへ流れ、GIRLSを観た。

サンフランシスコ出身の二人組、アルバムで感じたフラワーなセンスとスミスぽい文学性の融合に期待していたんですが、ちょっとすかされた感じ。

ライブ冒頭、ツアーメンバーが一人、交通事故で来れなくなったため3人でのプレイになった旨が告げられていたが、そのせいでテンション低かったのかもしれない。

だけど、いかんせんボーカルが下手すぎ。あまりに声量が小さいというか。

永ちゃんの後だけに、どうしてもパワー不足を感じてしまって、こっちの問題もあったのかな。

その後は体力温存して、ごはん食べたりしたあと、マウンテンステージのヘッドライナー、スマッシング・パンプキンズへ。

スマパンは、なんだかんだわが青春のバンドだ。

まだビリー・コーガンの髪がふさふさだった頃の初来日オンエアウエストから、解散前の武道館まで観ているし、そのへんのことは前後も含めていまだよく覚えている。

ビリー以外は新メンバーによる新生スマパンは、懐かしさオンパレードな曲群を、とても軽やかで清新な音で鳴らしていた。

“1979”がはじまると、一瞬泣けてきそうになったが、そんな感じでもないのだ。

メランコリックじゃなくて、もっとフレッシュでポジティブ。

アンコール後、ビリーは両手を掲げてオーディエンスにゆっくり応えていた。

相変わらず猫背のまま、でもじっくりと手応えを噛み締めているようだった。

それからソニックの深夜枠へ。

ペイヴメントからのアタリ・ティーンエイジ・ライオットという、またしても90年代組の再結成バンドである。

ペイヴメントは、恵比寿のライブハウスでやった初来日のときのライブをよく憶えている。

初代ドラマーのおっさんギャリー・ヤングが突然逆立ちしたりとめちゃくちゃやっていて「こ、これがローファイなのか!?」と衝撃を受けたものだ。

しかし今回の再結成ライブでは、ローファイな感じは微塵も受けなかった。

むしろポストロックの系譜というか、正統にして端正にして前衛という、ありそうでなかった絶妙のポジションをシーンに固められるんじゃないか。

スティーブ・マルクマスはソロ活動を経て、ペイヴメントを洗練へと向かわせた。

フジロックの第一回、天神山の嵐の中でやったパフォーマンスがいまだ忘れられないATR。

その頃と比較してもしょうがないのはわかっちゃいるが、今回のアタリは、テンションの中途半端さというか無理矢理感が否めなかったかも。

まあでも、そこは難しい問題で、2年前にあったレイジ・アゲインスト・ザ・マシーンの再結成ライブにも同じことを感じたものだ。

パフォーマンスを観ながら、たしかに他のバンドと比べていまだ圧倒的にすごいんだけど、全盛期を知ってる者としては、「こんなもんじゃないだろう…」という時間の縦軸による相対評価が生まれてしまうのだ。

逆に、新生スマパンが象徴的だが、お馴染みのメロディーが醸す情緒には、勝てないところがある。

メロディーは情緒を喚起し、リズムは覚醒を促すってことだろうか?

そんなわけで初日終了。

2日目は明日書くことにします。

おやすみなさいー。

今日の教訓:演歌は一生食っていける。